音は飛ぶ!
独り身で自由を謳歌していた頃、オーケストラ、声楽、ミュージカル、お芝居…等々
時間とお金の都合がつけば、ホールに行っていました。
1ケ月に一度は確実に。多い時は、2,3回足を運んでいました。
感動するものもあれば、アルファ波が出て心地よく意識が遠のいてしまう(つまり寝てしまった)ものなど、印象も様々でした。
そんな中、学生時代の先輩がピアノのリサイタルを開くことになり、聴きに行った時の事です。
前列から後列までフラットな小ホールでした。
自分から望んでチケットを買ったわけではなく、義理で買ったんだと思います。
あまり期待せず、後ろの方の席に座りました。
弾き始めたら、おめめパッチリ
音が天井をつたって飛んできたのです!
こういう表現をすると、「ありえない…」「大げさな…」と、よく言われるんですが、
本当です!
後ろの席だったのに、音が自分の前に届く。それもまっすぐではなくて、上の方から。天井をつたう様に。
まるで 音の通り道が見えるようでした。
そのリサイタルは最後まで釘づけでした。
人の心を打つ音とは、こういう事なんだな、と思った出来事でした。
もし同じリサイタルのCDを聴いたとしても、音が飛ぶのは見られないと思います。
「生の音に触れるのが大切…」と言われるのは、このような体験を得るためではないでしょうか。
このピアノで生の音を体験してみませんか?
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