「裏!?講座」その3
そもそも、作文を子どもたちに教えたい、と思ったのは、
子ども自身が、どんな作文を書けばいいか、
分かっていない、と思ったからです。
学校は、特に作文に力を入れる先生でない限り、
書き方を詳しく教える時間がないように感じます。
でも、時々、「作文集」が配られる。
これが、作文の見本だ、という事なのでしょうが。
その中の作文は、本当に立派です。
低学年から、高学年まで、きちんとした考えが述べられている。
書いている子どもは、いたずらなんてしない、優等生!としか、
思えない。
実際に、作文が好きで、楽しそうに書いていると思われる作品もあるけれど、
選ばれるだけあって、普通の子の普通の生活から、
少し、離れている気がする。
そんなことを感じて、普通の子が、自分の言葉で、自分の思いを語る、
その、大切さをどうしても伝えたいな、と思いました。
塾の講師時代に、生徒さんに作文を書いてもらった時のこと。
「この1年で思い出に残ったこと」
というテーマでした。(多分)
その子は、川口市の5年生が必ず参加する、大貫海浜学校を取り上げました。
そこで、何が一番面白かった?と聞くと、
「ウノ…」
あの、カードゲームです。
海でも、ハイキングでもない、「ウノ」です。
大人は、自然の豊かさとか、友達との協力、
などを、取り上げてほしいと思うところ、
子どもは、夜遅くまで、友達と遊んだ、「ウノ」なんです。
「ウノでもいいよ」
と言ったら、
「え?本当にいいの?」
と確かめて、それからは、すらすらと、書き上げました。
生徒さんは、大貫のことを書くのに、「ウノ」なんて、書いちゃいけないんだろうな、
と、思ったのでしょう。
そして、出来上がった作品は、子どもらしい楽しさにあふれた、
生き生きした作文に仕上がりました。
しかも、ちゃんと、大貫の思い出として。
そんな経験があって、子どもには、子どもらしい作文を書くヒントを伝えたい、
と、ずっと思っていたわけです。
さて、今回、初めて作文の生徒さんになってくれた皆さん。
「ひみつのあれ」
「親切」
「地球にやさしい」
などなど…
難しい言葉と、テーマを、
考えて、考え抜いた3日間でしたね。
「友達と一緒だったから、集中して、でも、楽しく書けた。」
「いつもは、だらだら、まとまらない作文になるけど、
ちゃんとまとまった、良い作文になった。」
お家の方からも、出来のよさに、びっくりした、
というご感想をいただいています。
「立派」じゃなくて、「その子らしい」作文になったら、
本当に、嬉しいです。
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